最近確定拠出年金についての相談を受ける機会が増えてきました。
その背景には、転職者の増加、女性の更なる社会進出、新制度の施行などがあるかと思います。
もちろん、将来の年金に対する不安感は年々増大しているように感じます。
ご相談いただく際に、まず最初に聞かれるのが、「お得なんですか」といった類の質問です。
非常に答えが難しい質問だと思います。
同時に、日本人の金融に対する知識不足を感じ、焦ることもあります。
なぜなら、保険の見直しを相談されるケースでも、「お得ですか」と聞かれるからです。
確定拠出年金と保険、違うジャンルの話なのに、同じ質問をされてしまうのです。
何かを始める前に、もう一度WHY?WHY?WHY?と問い直してみてはいかがでしょうか。
なぜ、確定拠出年金を始めるのですか。なぜ、保険に入るのですか。何が不安なのですか。
確定拠出年金の場合、年金資産の形成が目的です。
国が責任を持てなくなった将来の備えを、個人が責任をもって備えていこうというものです。
ですので、国からの支援が多くあります。
1つが、コスト面での優遇です。
投資で利益を上げるには、コストを下げることも重要です。
売買手数料、維持費、利益にかかる税金などで通常の投資より「お得」です。
しかし、お得だからと言って、やみくもに加入すればよいというわけではありません。
やはり、人生とお金の設計図があって、それからの行動にするべきです。
NISAよりもメリットが多いからと言って、確定拠出年金を始めるのはお薦めできません。
確定拠出年金は、年金資産の形成ですので、長期運用が大前提です。
老後にようやく帰ってくるお金です。
月に3万円の貯金をしている家計が、全額確定拠出年金に回してしまうと大変なことになります。
教育資金や、車・家の買い替えや維持費など、お金のかかるイベントは山のようにあります。
しっかりと将来設計をして、どの資産をどのイベントに充てるのかを考えることが重要です。
将来設計のお手伝いや、見直し、資産運用の見直しでお困りであれば、我々FPがお手伝いいたします。
将来のために、確実な備えをしていきましょう。